ルネ・ラルー監督作品の「ワン・フォはいかにして助けられたか」は
フランスの女流作家のマルグリット・ユルスナールの
「老絵師の行方」が原作であると言う事で読んでみたら
言葉の瑞々しさと鮮やかさに驚いて、2度読みをしてしまった。
映画以上に美しい世界だった。
とても短い小説なのですぐに読めると思う。
映画は言葉もシーンも
とてもエッセンスに気を付けて選んだ感じで粋なのだけど
この原作の文章の瑞々しさには驚いた。
言葉の間を水が流れている様で。
言葉のプロはこうなのか。
酒場の人々の表情を好む老絵師のくだりはすごく良い。
ただ、映画の最後のシーンの無音の大河の中での
(老絵師の描いた大河に入り込む、と言う設定なのだけど)
死んだはずの弟子リンの穏やかな声は、
不思議な話の展開の中で妙に際立って、印象に残る。
想像の余地のあるすごく綺麗な物語だけど
子供にはどうなのかなあ・・。
残酷なシーンがサラッと描かれたりするので。
小学生以上ならいいかな。
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