例えば、「JAZZ」という言葉。もちろん普通、Jazzはあるアメリカの音楽スタイルをさしますが、全く別のもうひとつの意味が人それぞれにあると思います。私の中の辞書でそれを慎重に訳すとこうなります。「複数の人から発生し立ち上った、生物のように動いてゆく色合いを掴み、その上にしなやかに鋭く鮮明に、心の情景を注ぎ込んで行く音の営み、過程」。
次は「Techno」と言う言葉。こちらも私辞書で引くと、「思考」「ビジョン」「フラクタル」「僅かな違いを持つほぼ同じ形のものが、少しずつその違いを広げて行く事」「真空」「進化、退化、反復」「リズムにコードやメロディを持つ事」「1:多数のときでも、コミュニケーションが1:1になること」「望郷」・・こちらはまだ開拓して浅いので、言葉が続きません。ですが、この様な言葉が今の所漂っています。
何を言いたいのかと言うと、ふたつ。
1つは、同じ言葉をさしていても、1枚めくると全くその人によって別の意味に記憶され解釈されていると言う事。当たり前と言えば当たり前です。が、こちらの方が興味深く大切な部分かと思います。
もう1つは、言葉にする事の重要性ついて。
音楽を作り始めて数年経つと、素敵な曲を聴いて「こういう曲を作りたい!」と言う自然な衝動から曲を作る時期は過ぎ、次の段階に行くと思います。魅力を感じていたエッセンシャルな部分は一体何なのかと突き詰めて、シンプルな細胞ひとつにいったん削ぎ落としてみてから、それをもとにまた広げて行く、そんな時期に自分が今来ていると感じています。そしてその際、言葉にしてみることが最も重要な事だ、と言う事に改めて気づいています。
思い返してみれば、学生の頃についた末吉保雄先生も、「作曲のアイディアは必ず言葉にして書きなさい」と仰っていた。考えの過程を言葉にする事の重要性・・!
最近すごくハマってしまった「虐殺器官」でも眼から鱗が落ちたのですが、「言語」って突き詰めてゆくともの凄く面白い。「言語学」などに触れる事が出来たら、きっと新しい地平線がまぶしく広大に広がっている事でしょうね。
私自身は、普段話している時等に人が発した言葉自体には特にこだわったり気にしたりはあまりしないのですが(言っている事と本心が同じとは限らないし、言いたい事を言わないのが日本人として常ですから・・)、イメージを補う道具としては言葉はもの凄い力を持っています。
そんな訳で、私は今言葉を探しています。周りにあるものに刺激をうけ、自分の中に漂っているモノから、何かイメージがはっきり生まれる予感がしています。それは既にあるので、それがはっきりとする事が楽しみです。
3 件のコメント:
Jazzというと、来年の3月に7回忌を迎える、親父が自分の幼少の時分から子守歌代わりに聞かせてくれた音。
小・中学校の頃は札を渡され「オマエの気に入ったレコードを買ってこい。」と、宿題みたいなこともさせられた。
当時買ったLPは、全て宝物なんだけど。
今は、CDでの再発は購入しいる。
理屈や理論は嫌いだけど、メインのジャンル。
麻美ちゃんの
新しいアルバムのライナーノーツほ書いて欲しいな。
頑固親父さん
素晴らしいお父様でいらっしゃったんですね!
Jazzは、やはり私にとっても音楽的に重要です。
とてもエネルギーのある音楽だからです。
そして、ライナーノーツ、ありがとうございます。
ゆっくり、文字にきちんと残して行きたいです。
これまた気長に待っていて下さい!
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