2010/08/19

Rousseau walks on trumpet paths

アンリ・ルソーが好きなんだけれども、作家がどんな人物か最近知って結構驚いた。何しろあの独特の絵は独学で学んだものだそう。パリの入市税関で20年以上働いて、退職した後に絵描きに専念し始めたと言う変わった経歴だけでなく、詐欺事件で拘留されたり軍役についたりもしていたと言うのだから。

そして、生前はほとんど評価される事なく、それどころか、ちょっと笑い者にされていたと言うんだから!そう言われると、ヘンな絵も多いんですよね。子供のくせにオッサンの顔をしているのとか(下の画像)。それでも自分の才能を信じて、黙々と植物園やエッフェル塔、ルーブル美術館に通い続け修行を積んだそうな。

若きピカソはルソーを讃えていたと言うけど、一説ではルソーをからかっていたとかなんとか、、とにかく老画家ルソーはそういう若者の画家達に小バカにされたり愛されたりしながらも黙々とあの変わった絵を描いていたと言うのが何だか、その背中をいたわってあげたくなります。「私はピカソよりあなたの方がずっと好きですよ!」と。

最近は有名な「蛇使いの女」と「戦争」が「オルセー美術展」で国立新美術館に来ていたんだけど、夏休みに入ったら入場30分待ちで来場者78万人、というものだからあきらめてしまった。それでもポーラ美術館で来月からルソー展が開かれるというので、是非とも行きたい。

経歴と言えば、カート・ヴォネガットの経歴もとても複雑で重々しい。大学で生化学を専攻した後、第二次世界大戦の時にアメリカ合衆国第106歩兵師団の兵士として軍役につき、捕虜になった上にドレスデン大空襲を(味方からの攻撃)体験する。除隊した後、人類学を専攻。その後ゼネラル・エレクトリック社に勤めつつ作家活動を始める、という具合です。

そうなると、小さい頃からピアノを習い音楽大学でピアノを専攻した後音楽活動を始めるなんてのは、そのまんまで芸が無いなあと思えてくる、つまらん!!
が、それもまた良し。

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